便秘とは・基礎知識と種類と原因と症状について学ぶ

便秘とは・基礎知識と種類と原因と症状について学ぶ

便秘とは
便が3日くらい出なかったら「べんぴ」と一般的には思われていますが、排便のサイクルは人それぞれ。それよりも、腹部の違和感がチェックすべきポイントです。

 

便秘とはなにか?
日本人女性の2人に1人は悩まされているというほど多い便秘。

 

でも、便秘ってそもそもなんなの?
便の出ない日が3日くらい続くいたりすると、一般的に「便秘」と呼ばれたりしていますが、排便のサイクルなんて人それぞれ。

 

便が出なくても腹部に不快感がなければ便秘ということにはなりません。
逆に、毎日便が出ていても、以下のような症状があれば、便秘と呼んでいいかも。

 

「毎日お通じがあるから大丈夫!」なんて安心してはいけません。

 

便の量が少ない
便の水分が少なく硬い
便がなかなか出ない
腹部の張りや残便感がある
消化物が便になるまで
便秘についてよりよく知るためにはまず、排便の仕組みについて知る必要があります。

 

口から胃へ
口から入った食べものは唾液と混ざりあって消化されやすい形になって胃へ送られます。

 

胃に到達すると大脳に合図が送られ、胃の蠕動運動が行われます。

 

これによって胃の中で食べものと胃液がよく混ざります。

 

そして腸の受け入れ態勢が整い次第、胃から腸へと送られます。

 

胃から小腸へ
胃から送られてきた食べものはまず小腸に送られます。

 

この小腸の壁に繊毛というヒダがあり、この繊毛の細胞膜から消化酵素が分泌されます。

 

食べものに含まれる栄養素はここを通過することによって消化吸収されていきます。

 

小腸から大腸へ
大腸まで送られてきたときには、栄養素を吸収された残りで9割が水分になっています。

 

その水分がこの大腸で吸収されて固形化され、便を形成します。

 

大腸から直腸へ
便が直腸に送られると、大脳に合図が送られ、これによって便意が催される仕組みになっています。

 

大腸からこの直腸に便が送られず、大腸内にとどまってしまうと便秘になります。

 

 

 

便秘の種類

大きく分けて2種類。「機能性」と「器質性」があります。一般的にいうのは「機能性便秘」のことで、さらに細かく分類することができます。

 

機能性便秘
便秘は大きく2つに分けることができます。そのひとつがこの「機能性便秘」。
一般的にいう便秘とはこれのことで、腸の機能の低下や異常によって起こります。
この便秘はさらに以下の2つに分けられます。

 

一過性便秘
引越しや旅行など環境の変化による便秘。

 

習慣性便秘
生活習慣の乱れで起こる便秘。
これはさらに細かく、以下の3タイプに分かれます。

 

けいれん性便秘
ストレスや体の疲れが原因。
便秘と下痢を繰り返し起こし、鹿のフンのようなコロコロとしたうんちが出ます。

 

弛緩性便秘
筋力の低下した高齢者や運動不足の人に多い。
お腹が張って苦しく、うんちはあまり固くないのが特徴です。

 

直腸性便秘
不規則な生活で便意が何度も抑制されたり、下剤などの乱用によって起こります。

 

うんちが外に出る一歩手前の直腸まで運ばれてきているのに、それが大脳にきちんと伝わらなくなってしまっている状態。
大きくて固いうんちが出ます。

 

器質性便秘
胃、小腸、大腸、肛門の消化管に障害がある場合、病気で大腸が正常に働かない場合、そして、大腸が形成異常を起こしている場合などになる便秘がこの「器質性便秘」です。

 

その原因はさまざまで、腹部手術で腸が癒着を起こしてしまったり、腸に癌やポリープなどの腫瘍ができて狭くなってしまったこと……など。
生まれつき腸の大きさや長さに異常があるなど、先天的な原因で起こることもあります。

 

うんちに血や粘膜が混じっていたり、極端に細かったり平たかったり、色が黒、灰色、赤など普通ではなかったりするのが、このタイプの便秘の特徴。

 

腸自体が問題を起こしているので自力で治すことはできません。
すぐに病院で診察してもらいましょう。

 

 

便秘の原因

原因は食生活の問題、運動不足、精神的なストレス……など実にさまざま。原因をしっかりと見極めて治していきましょう。

 

便秘の原因は?
ここでは、先で触れた「機能性便秘」の原因についてさらに深く掘り下げていきます。

 

このタイプの便秘はさらに細かく分類でき、それによって原因も異なりますが、すべての原因をまとめると以下のようになります。

 

食生活の問題
便秘の原因としてもっとも多いのが食物繊維の不足。

 

食物繊維は便を柔らかくして、腸の通過をスムーズにしてくれます。
さらに腸内環境を整える善玉菌を増やすという働きも。
ですから、食物繊維が不足すると、うんちが固くなって便秘がちになってしまうんです。

 

食事の量を減らすと、その分、食物繊維も不足しがちに。
ダイエット中でも十分な量の食事を栄養のバランスを考えてとるようにしてください。

 

また、食事の時間が不規則であることも便秘につながります。
便が長い時間大腸内にとどまって硬くなってしまい、排便が困難になってしまうのです。
忙しくても朝食はしっかりと。これが大切です。

 

病気の影響
「機能性便秘」を引き起こす病気として代表的なのが「痔」。

 

排便時に激しい痛みを伴うため、ついつい便を我慢してしまって便秘を悪化させてしまいます。
女性は子宮筋腫や卵巣嚢腫なども便秘の原因になります。

 

精神科治療薬の影響
精神科の治療で使用される抗うつ薬・抗精神病薬・抗パーキンソン薬。

 

これらの薬には抗コリン作用があり、これが腸管を拡張させて便秘を発症させると考えられています。
精神科では薬の投与が長期的に行われるため、多くの患者さんが便秘に悩まされています。

 

運動不足
運動不足で血行が悪くなるのも便秘の原因になります。

 

ウォーキング程度でも十分ですので、普段の生活の中でなるべく歩くようにしましょう。
また、腹筋の力が衰えると便を押し出す力も弱くなってしまいますので、できれば軽い腹筋運動も併せてやるといいですね。

 

精神的なストレス
旅行や出張で一時的に便秘になってしまったことはありませんか?

 

それは環境の変化によるストレスで自律神経の働きが乱れてしまっているから。
排便を促す腸の動きをコントロールしているのは自律神経なんです。
この場合の便秘は、帰宅してリラックスすればすぐに治ります。

 

 

便秘の症状

お腹の張り、肌荒れ、頭痛、肩こり、腰痛…など、原因として現れるさまざまな症状。便秘を治さない限り、これらの症状を根本的に治すことはできません。

 

便秘によって現れるさまざまな症状
便秘が続くと、以下のようなさまざまな症状が現れます。

 

お腹の張り
便秘が続くと腸内の悪玉菌が増殖し、これが腸内の食べものを腐敗発酵させてガスを発生させます。

 

便秘で出口も塞がってしまっているため、発生したガスは外に出ることもできず、腸内にたまってお腹をパンパンにしてしまいます。
また、便秘の人のガス(おなら)は匂いも強烈になります。

 

肌荒れ
肌の張り、ツヤがなくなり、クスミができるなどの肌のトラブル。

 

これは便秘によって自律神経の働きが低下し、皮膚の血行が悪くなってしまっているため。

 

吹き出物やニキビができたりもしますが、これは便として排出することのできない老廃物や毒素を皮膚から出そうとする働きによるものです。
体の内側から来るものなので、塗り薬で治すことはできません。

 

頭痛、肩こり、腰痛
頭痛も便秘によって自律神経の働きが低下してしまっていることが原因。

 

自律神経のひとつである副交感神経には血管の拡張や縮小をコントロールする働きがあり、この働きが乱されることによって片頭痛が起こります。

 

また、腸内に大量に発生したガスは体の各所を圧迫して、肩こりや腰痛を引き起こします。
これら便秘を原因とする痛みは、頭痛薬や痛み止めを飲んでも一時的に症状を和らげることにしかなりません。

 

食欲不振
便秘で食欲不振になる原因はまだあまりよくわかっていません。
が、腸の働きが悪くなったことで、他の消化器官にも悪い影響を与えているからではないかと考えられています。

 

と、このように、便秘によって起こる症状は実にさまざま。たかが便秘といって決してあなどらないようにしましょう。